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/// 舟を編む /// 朝野家・香りの散歩道2012.6.13放送分

f0112434_16572816.jpg 辞書で「香り」という言葉を引くと「よいにおい」「つややかな美しさ」という意味のほかに、もう一つ。
(墨絵:朝野家社長 朝野泰昌)

「芸術品などの、何となく感じられるよい感じ」と書いてあり、「文化の薫りが高い」という例文が載っていました。

別の辞書を引いてみると、「すぐれた特性の示す雰囲気」という意味で、「文学の香り漂う喫茶店」という例文が載っていました。同じ言葉の同じような意味でも、辞書によって表現が違うのですね。

最近、ベストセラーになったある小説によって、国語辞書の面白さがあらためて注目されています。その小説とは、三浦しをんさんの『舟を編む』。出版社の辞書編集部を舞台に、新しい辞書の編纂に力を尽くす人々の物語です。

辞書は、言葉の海を渡るための舟であり、その広くて深い海にこぎだす人々が、安心して乗れる舟を編むことが、辞書編集者の仕事。

それに携わる登場人物はみんな、個性的でありながら、それぞれが真剣に言葉と向き合い、言葉という絆でつながっています。それはもう、うらやましいくらいに。

小説『舟を編む』はフィクションですが、今まであまり知られていなかった、辞書づくりの苦労や舞台裏をのぞくことができる作品です。

ただし、残念なのは、彼らが小説の中で編んだ新しい辞書で、「香り」という言葉を引けないこと。どんな表現で、どんな例文が載っているのか、想像してみるのも楽しいかもしれませんね。

『朝野家・香りの散歩道』は朝野家提供で、毎週水曜日FM山陰(16:55~17:00)放送、日本海新聞・大阪日日新聞に掲載されます。

また朝野家ホームページ「朝野家・香りの散歩道」のバナーからもお聞きいただけます。
by asanoyayu | 2012-06-13 00:01 | 朝野家・香りの散歩道