朝野家スタッフのblog

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/// 月の船 /// 朝野家・香りの散歩道 2012.9.19放送分

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(墨絵:朝野家社長 朝野泰昌)

夜空に輝く月を眺めながら、歌を詠み、お酒を酌み交わすことができるのは、風流を愛する日本人ならではの遊び心でしょうか。

秋は、月がひときわ美しく見える季節。月といっしょに長い夜を過ごした昔の人々のように、ときには部屋の灯りを消して、夜の匂いに包まれながら、空を見上げてみませんか。

そんな夜に、思い出していただきたい歌があります。『万葉集』に収められている、柿本人麻呂(かきのもとのひとまろ)が詠んだ月の歌です。

「天の海に 雲の波立ち 月の船
 星の林に 漕ぎ隠る見ゆ」
(あめのうみに くものなみたち つきのふね 
 ほしのはやしに こぎかくるみゆ)

天(あめ)とは天空(てんくう)、つまり空のこと。空を海、雲を波に見立て、月の船が星の林に漕ぎ入れて隠れるのが見える・・・という、なんともロマンティックで壮大な宇宙の情景です。

月の船はきっと、満月ではなく弓なりの月でしょうね。
千年以上も前に、こんなにも豊かな想像力を持っていた万葉人(まんようびと)と、私たちは今、同じ月を見ているのです。

「天の海に 雲の波立ち 月の船
 星の林に 漕ぎ隠る見ゆ」

秋の夜空に浮かぶ月は、皆さんにどんな夢を見せてくれるのでしょうか。

『朝野家・香りの散歩道』は朝野家提供で、毎週水曜日FM山陰(16:55~17:00)放送、日本海新聞・大阪日日新聞に掲載されます。

また朝野家ホームページ「朝野家・香りの散歩道」のバナーからもお聞きいただけます。
by asanoyayu | 2012-09-19 00:05 | 朝野家・香りの散歩道