(墨絵:朝野家社長 朝野泰昌)
今日、11月7日は「立冬」です。大根や白菜など、冬になるとおいしくなる野菜はたくさんありますが、冬の瓜(うり)と書く冬瓜(とうがん)は、夏が旬の野菜です。
では、なぜ冬という字が使われたのでしょうか?
一説によると、夏に収穫して傷をつけずに置いておけば、冬まで保存できることから、その名がついたとか。
また、南の瓜と書く南瓜(かぼちゃ)は、冬至に食べると「風邪をひかない」と言われていますが、これも本来は夏の野菜です。冬瓜よりもさらに長期保存ができ、栄養価も高いことから、冬の貴重なビタミン源といわれてきました。
ですから、冬至に食べて風邪を予防するという習慣が生まれたのですね。冬至に食べる南瓜については、こんなことわざもあります。
「冬至かぼちゃに年取らせるな」。いくら保存がきくといっても、味も栄養も落ちてしまうため、年を越さずに食べてしまいなさい・・・という台所の知恵です。今は一年中、新鮮な南瓜が手に入るので、このことわざを聞いてもピンとこないかもしれませんね。
さて、今年の冬至は12月21日。まだまだ先だと思われるかもしれませんが、先人の知恵にならって、立冬の今日から、南瓜で風邪予防をはじめませんか。
*『朝野家・香りの散歩道』は朝野家提供で、毎週水曜日FM山陰(16:55~17:00)放送、日本海新聞・大阪日日新聞に掲載されます。
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