(墨絵:朝野家社長 朝野泰昌)
「ウィスキーをロックで」。と、いきなりハードボイルドな雰囲気で話をはじめてしまいましたが・・・。バーで強いお酒をストレートやロックでオーダーすると、チェイサーが付いてきますね。
チェイサーとは、強いお酒のあとに追いかけるように飲む水のことです。なかにはビールをチェイサーにする強者もいるようですが、一般的には水やソーダが多いのではないでしょうか。
悪酔いや深酒を防いでくれる、こうした水のことを日本酒の世界では「和らぎ水(やわらぎみず)」と呼びます。アルコール分を和らげ、酔いを和らげてくれる水、ということで、その名が付いたのでしょう。
冷酒でも燗酒でも、日本酒を酌み交わすときは、どきどきひと呼吸置いて。この和らぎ水を飲むようにしませんか。酔う速度がゆるやかになるだけでなく、口の中がさっぱりするので、味覚が鈍るのを防いでくれる効果もあります。
お酒本来の繊細な味と香りを楽しみながら、お酒と一緒にいただく料理も美味しく味わえる・・・。いいこと尽くめの水ですね。
せっかくなら、酒づくりに使う仕込み水(しこみみず)を和らぎ水にしてはいかがでしょう。近頃は、ペットボトルやビン詰めにした仕込み水も市販されていて、
手に入りやすくなりました。
この夏は、チェイサーと和らぎ水をおともに、ほどよい量のお酒を、より美味しく召し上がりませんか。
*『朝野家・香りの散歩道』は朝野家提供で、毎週水曜日FM山陰(16:55~17:00)放送、日本海新聞・大阪日日新聞に掲載されます。
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