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///金に値するほど高価なスパイス ///朝野家・香りの散歩道2015.10.21放送分

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(墨絵:朝野家社長 朝野泰昌) 

はるか昔、金と同じ重さで取り引きされていた、高価なスパイスがあったことをご存じですか?今では、家庭の台所に必ずと言っていいほどある、おなじみのスパイスです。

それは、胡椒。ペッパーです。胡椒の原産地はインドで、紀元前3世紀頃に編纂された古代インドの物語にも、「塩と胡椒で食べる食べ物」という記述があるそうです。塩と胡椒といえば西洋料理の味つけの基本ですが、そのルーツはインドにあったのですね。

というのも、ヨーロッパの気候風土では胡椒の栽培は難しく、インドから運ばれてくるものに頼るしかなかったのだとか。そのため、中世のヨーロッパでは、ひと握りの胡椒は同じ重さの黄金、または牛一頭と引き換えにされたという逸話も残っています。

それほど貴重な胡椒が日本に伝来したのは奈良時代といわれ、正倉院に伝わる薬物(やくぶつ)のリストにも、胡椒の名があります。

長い間、薬や防腐剤として使われていた胡椒が、庶民の口にも入るようになったのは江戸時代になってから。主に、うどんの薬味として重宝されていたそうです。その後、七味唐辛子の流行に押され、うどんに胡椒をかけて食べる習慣はなくなりましたが、いつしか胡椒は日本の食卓に欠かせないものになりました。

金に値するほど高価だったスパイスを、パッとひと振り。いつでも気軽に使えるという幸せを、あらためてかみしめてみませんか。

『朝野家・香りの散歩道』は朝野家提供で、毎週水曜日FM山陰(16:55~17:00)放送、日本海新聞・大阪日日新聞に掲載されます。

また朝野家ホームページ「朝野家・香りの散歩道」のバナーからもお聞きいただけます。
by asanoyayu | 2015-10-21 07:23 | 朝野家・香りの散歩道