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/// ユネスコに登録され日本の手漉和紙技術 ///2015.12.2放送分

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(墨絵:朝野家社長 朝野泰昌)

今年も、年賀状の準備をする季節がやってきました。ぬくもりのある和紙の葉書に思いを託して、新年のご挨拶をしませんか。

昨年、日本の手漉和紙が、ユネスコの無形文化遺産に登録されましたね。

ご存じのように、島根県の石見地方に伝わる石州半紙(せきしゅうばんし)は、2009年にいち早く登録され、今回、岐阜県の本美濃紙(ほんみのし)と埼玉県の細川紙(ほそかわし)と共に「和紙:日本の手漉和紙技術」として再び登録されました。

石州半紙は、『万葉集』を代表する歌人、柿本人麻呂(かきのもとのひとまろ)によって石見地方に伝えられたといわれています。以来、およそ1300年に渡って、伝統的な紙漉の技が受け継がれてきました。

江戸時代には、石見国で紙問屋を営む国東治兵衛(くにさき・じへい)が著した『紙漉重宝記(かみすきちょうほうき)』によって、石州半紙の詳細な紙漉技術が公開され、その名が全国に知れ渡りました。

かつて、大阪商人は大事な帳簿に、しなやかで丈夫な石州半紙を使っていたとか。その強靭さには絶対の信頼があったようで、火事の際には帳簿を井戸に投げ込み、火が消えたあとに引き上げると、水に溶けることも破れることもなく商売を再開できた・・・という逸話もあります。

朝の連続ドラマ『あさが来た』の舞台になっている大阪の商家でも、石州半紙がお家を守っていたかもしれませんね。

『朝野家・香りの散歩道』は朝野家提供で、毎週水曜日FM山陰(16:55~17:00)放送、日本海新聞・大阪日日新聞に掲載されます。

また朝野家ホームページ「朝野家・香りの散歩道」のバナーからもお聞きいただけます。
by asanoyayu | 2015-12-02 07:16 | 朝野家・香りの散歩道