朝野家スタッフのblog

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/// 今宵は一献 ///2016.8.24放送分

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(墨絵:朝野家社長 朝野泰昌)

明治18
年の今日824日は、旅を愛し、酒を愛した歌人、若山牧水(わかやま・ぼくすい)が生まれた日です。
その牧水が酒について綴った随筆には、「私は獨り(ひとり)して飲むことを愛する」と書いて、こんな歌を詠んでいます。

白玉(しらたま)の歯にしみとほる秋の夜の酒は静かに飲むべかりけり

この「酒は静かに飲むべかりけり」という言葉は、牧水の歌をご存じない方も、どこかで耳にしたことがあるのではないでしょうか。大人の嗜みとして、しばしば引用される歌でもあります。

と言いつつも、牧水は心の合う友だちと盃をあげる時の心持ちもまた、ありがたいものだと書いています。そんな気持ちを詠んだのが、この歌です。

いざいざと友に盃すすめつつ泣かまほしかり酔はむぞ今夜

「泣かまほし」は「泣きたい」という意味ですから、泣きたくなるほど今夜は酔うぞと、友だちに酒をすすめているのでしょう。これもまた、牧水流の酒の楽しみ方でしょうか。そして、随筆の最後を飾るのは、酒をこよなく愛した牧水らしいこの歌です。

人の世にたのしみ多し然(しか)れども酒なしにしてなにのたのしみ

さて、大人の皆さま。この世の中で、酒を極上の楽しみとした若山牧水の生誕を祝して、今宵は一献、まいりましょうか。

『朝野家・香りの散歩道』は朝野家提供で、毎週水曜日FM山陰(16:5517:00)放送、日本海新聞・大阪日日新聞に掲載されます。

また朝野家ホームページ「朝野家・香りの散歩道」のバナーからもお聞きいただけます。


by asanoyayu | 2016-08-24 07:16 | 朝野家・香りの散歩道