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/// 万葉人の感性 ///2018.01.10放送分

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(墨絵:朝野家社長/朝野 泰昌)

毎年一月に宮中で催される歌会始(うたかいかじめ)。歌会とは、和歌の心得がある人々が集まって、共通のお題で歌を詠み、その歌を披露する会のことです。今年の歌会始のお題は、語るという字を書いて「語(ご)」。「物語」や「語感」などの熟語や、「語る」「語らふ」といった訓読みにしても良いそうです。


あなたなら、「語」という言葉でどんな歌を詠みますか。では、はるか昔、『万葉集』に収められた歌の中から、「語らひ」という言葉が使われた恋の歌を一首、紹介しましょう。

あしひきの山橘(やまたちばな)の色に出(い)でよ

語らひ継(つ)ぎて逢ふこともあらむ

赤い色の実をつける山橘のように、思いをはっきり態度に出しなさい。そうすれば、人から人へ語り継がれて、あの人に逢えるかもしれませんよ・・・と、恋する人の背中を押してくれるような歌です。この場合の「語らひ」は、噂話ということでしょうか。

秋から初春にかけて、真っ赤な実をつける山橘は「十両」とも呼ばれ、お正月の縁起物として飾られることが多い植物です。緑の葉っぱに映える赤い実を見て、恋する気持ちの意思表示をイメージした万葉人(まんようびと)の感性には、ほれぼれしませんか。

あしひきの山橘の色に出でよ 語らひ継ぎて逢ふこともあらむ

さて、今年の歌会始ではどんな歌が披露されるのか、楽しみですね。

*『朝野家・香りの散歩道』は朝野家提供で、毎週水曜日FM山陰(16:5517:00)放送、日本海新聞・大阪日日新聞に掲載されます。

また朝野家ホームページ「朝野家・香りの散歩道」のバナーからもお聞きいただけます。








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by asanoyayu | 2018-01-10 07:13 | 朝野家・香りの散歩道