(墨絵:朝野家社長 朝野泰昌)
新じゃが、春にんじん、春キャベツ。春野菜がおいしい季節がやって来ますね。
3月から5月に旬を迎える春キャベツは、葉っぱがやわらかくて甘みがあり、みずみずしい香りが特徴です。
味や食感、香りもやさしいので、食べやすいイメージが強いのですが、実は、他の季節に収穫されるキャベツに比べて、ビタミンCやカロテンがたっぷり。栄養価がとても高いことをご存じですか。
昔から「食べる胃腸薬」ともいわれているキャベツですが、なかでも春キャベツを食べれば、体調を崩しやすい季節の変わり目も元気に乗り越えられそうです。
キャベツに含まれるビタミン類は加熱すると失われてしまうので、生で食べるのがベストだとか。
生のキャベツといえば、トンカツにはキャベツの千切りがたっぷり添えられていますが、油っぽいトンカツのあとに生のキャベツを食べると口の中がさっぱり。栄養的にも理にかなっているという、この組み合わせを考え出したのは、明治時代、日本で最初にポークカツレツをメニューに加えた東京・銀座の洋食店だったそうです。
それまで、日本では生野菜を食べる習慣があまりなかったそうですから、トンカツと千切りキャベツの組み合わせは、日本人の食文化を大きく変えるきっかけになったのかもしれませんね。
栄養たっぷりの春キャベツ、お宅でもいかがですか。
*『朝野家・香りの散歩道』は朝野家提供で、毎週水曜日FM山陰(16:55~17:00)放送、日本海新聞・大阪日日新聞に掲載されます。
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