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/// 健康野菜になったトマト 2010.6.23放送 ///

/// 健康野菜になったトマト 2010.6.23放送 ///_f0112434_035352.jpg「夏野菜」と聞いて、皆さんはどんな野菜を思い浮かべますか?
ナスやキュウリ、オクラ、ピーマン、ゴーヤ……そして、真っ赤なトマト。数ある野菜の中でも、トマトは世界中で愛されている人気者です。

そのトマトが、南米大陸からヨーロッパにもたらされたのは、大航海時代の16世紀頃。けれど、当時は食用の野菜ではなく、鑑賞用の珍しい植物として扱われていました。しかも、独特の香りがする鮮やかな色の実をつけることから、毒のある植物だと思われていたそうです。健康野菜の代名詞のような、今のトマトからは想像もできませんね。

そうした誤解が解けて、ヨーロッパでいち早くトマトを食べはじめた国は、スペインとイタリアでした。

イタリアで最も古いトマト料理のレシピは、1692年にナポリの料理人が書いたものだといわれています。トマトをソースとして使った煮込み料理で、その後100年足らずの間に、イタリアでは多彩なトマト料理が生まれることになるのです。

18世紀、世界でも有数のトマトの産地となった南イタリアは、パスタの原料であるデュラム小麦の一大産地でもありました。そこでトマトとパスタが幸福な出会いを果たしてくれたおかげで、今、私たちはおいしいパスタ料理を食べることができるのですね。

毒草扱いされた時代を乗り越え、世界中で愛される健康野菜になったトマト。この夏も、たくさん食べて元気をもらいませんか。

*『香りの散歩道』は朝野家提供で、毎週水曜日FM山陰(16:55~17:00)放送、日本海新聞・大阪日日新聞に掲載されます。(墨絵:朝野家社長 朝野泰昌)
by asanoyayu | 2010-06-23 00:36 | 朝野家・香りの散歩道