お城造りの朝野家には陣幕が似合います。
陣幕(じんまく)とは陣地を作るための幕で、露天に幕串を立てて飾り陣地を構成していました。
戦争のなくなった江戸時代になると、武家社会における神聖な意味合いをもつ用具として使用されるようになり、その後、庶民の間でも外界からの邪気を払う機能を持つものとして祭礼や芝居興業に盛んに用いられるようになりました。
今年の夏は強烈な日差しと大雨のせいで、幕の汚れが目立ってきたので、本日陣幕を交換しました。
朝野家の定紋(○に抱き沢瀉(おもだか)が3か所に染め抜かれています。
朝野家は温泉城(ゆのじょう)の初代城主奈良九郎太郎源宗光の子孫。城主奈良右近は羽柴秀吉の鳥取征伐の折に落城。氏召し上げ奈良から朝野に改名、歌長村に移り住み武士から民間になった(二方民談記、二方考に記)
陣幕の交換は年に2~3度します。