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/// 内藤とうがらし ///朝野家・香りの散歩道2015.9.16日放送分

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(墨絵:朝野家社長 朝野泰昌)

夏から秋にかけて旬を迎える野菜はたくさんありますが、赤とうがらしもその一つです。

赤とうがらしは青とうがらしが熟したもので、和食にも中華にもエスニック料理にも、大活躍の香辛料ですね。私たちが普段よく口にしているのは辛味の強い「鷹の爪」ですが、江戸時代には、今の新宿あたりで作られていた評判のとうがらしがあったことをご存じですか?

辛味の中に甘さを感じる「八つ房(やつふさ)」という種類のとうがらしで、江戸っ子たちからは「内藤とうがらし」と呼ばれていました。

「内藤」というのは、現在の新宿御苑がある場所に屋敷を構えていた、信濃高遠(しなのたかとお)藩の内藤家のこと。当時の大名たちは、江戸屋敷の敷地内で故郷の作物を栽培していたそうで、なかでも内藤家のとうがらしは、その美味しさで江戸の人々の評判を呼びました。

やがて、近くの農村でも作られるようになり、蕎麦の薬味や漬け物づくりになくてはならない香辛料になったそうです。

その後、鷹の爪の人気に押されて姿を消しかけていた内藤とうがらしですが、2008年から、新宿エリアのブランド野菜として復活させよう!というプロジェクトがスタートしています。

ゆかりの地である新宿御苑のレストランでも、内藤とうがらしを使った料理やスイーツがメニューに。平成の世によみがえった江戸野菜の味と香りを、皆さんも味わってみませんか。

『朝野家・香りの散歩道』は朝野家提供で、毎週水曜日FM山陰(16:55~17:00)放送、日本海新聞・大阪日日新聞に掲載されます。

また朝野家ホームページ「朝野家・香りの散歩道」のバナーからもお聞きいただけます。
by asanoyayu | 2015-09-16 07:16 | 朝野家・香りの散歩道