(墨絵:朝野家社長 朝野泰昌)
初夏から夏へ、緑の色も風の匂いも少しずつ変わってきましたね。
中国山地の山里、神石高原町(じんせきこうげんちょう)に、紙飛行機を飛ばすために建てられた飛行場があるのをご存じですか。標高663メートルの山頂にそびえたつ、高さ26メートルの「とよまつ紙ヒコーキ・タワー」。360度ガラス張りの展望台からは、遠くに大山を眺めることもできる、見晴らしのいいタワーです。
今から14年前、世界でも珍しい紙飛行機専用の飛行場としてオープンして以来、山陰からもたくさんの人が訪れています。入館料は小学生以上が300円で、紙飛行機を折るための紙が5枚付いています。この紙はサトウキビが原料で、水に溶けて土に還るためゴミになりません。
大きなテーブルの上には、紙飛行機の折り方を紹介したテキストがあり、滞空時間が長いタイプや遠くまで飛ぶタイプなど、好きなカタチを選んで折ることができます。
なかには、自分の夢や願いごとを書いて大空に飛ばす人もいるとか。タワーの展望台から、上昇する風にうまく乗せることができれば、緑の山間(やまあい)をスイスイ飛んでいくことでしょう。
なかなか思うように飛ばせない人には、誰でも簡単に作れて、くるくる回りながら飛んでいく「紙コプター」も人気だそうです。
それぞれの思いを乗せた紙飛行機を、みなさんも思いっきり飛ばしてみませんか。
*『朝野家・香りの散歩道』は朝野家提供で、毎週水曜日FM山陰(16:55~17:00)放送、日本海新聞・大阪日日新聞に掲載されます。
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