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/// 木へんに冬と書く ///2017.12.20放送分

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(墨絵:朝野家社長 朝野泰昌)

突然ですが、漢字の問題です。

木へんに春と書いて「椿(つばき)」、木へんに夏と書けば「榎(えのき)」。では、木へんに冬と書くのは、何木でしょうか?

さっぱの先がギザギザで、一年中つややかな緑をたたえている木。そう、答えは「柊(ひいらぎ)」です。秋から冬にかけて香り高い花を咲かせるのですが、それもそのはず、日本の柊は金木犀や銀木犀と同じモクセイ科の常緑樹です。

柊の指さされたる香(かおり)かな

大正生まれの俳人、石田波郷(いしだ・はきょう)が柊の花を詠んだ句です。鋭いトゲのような葉っぱと、強い香りを放つ柊の特徴が、まっすぐに伝わってくるようですね。

柊の指さされたる香かな

白い花を咲かせた柊に近づくときには、甘い香りの虜になるかもしれませんから、どうぞ気をつけてくださいね。

ちなみに、クリスマスの飾りに使われる赤い実をつけたヒイラギは、セイヨウヒイラギと呼ばれています。日本の柊はモクセイ科なのに対して、こちらはモチノキ科。全く別の植物ですが、どちらも葉っぱがギザギザなので、古くから厄除けや魔除けのチカラがあるといわれてきました。

木へんに冬と書く日本の柊と、クリスマスを彩るセイヨウヒイラギ。香りを比べてみるのも面白そうですね。


*『朝野家・香りの散歩道』は朝野家提供で、毎週水曜日FM山陰(16:5517:00)放送、日本海新聞・大阪日日新聞に掲載されます。

また朝野家ホームページ「朝野家・香りの散歩道」のバナーからもお聞きいただけます。



by asanoyayu | 2017-12-20 06:41 | 朝野家・香りの散歩道